保険診療と自由診療の違い
Insurance & Self-pay Treatments

保険治療と自費治療の違い

保険診療とは、病気や怪我などに対して厚生労働省が定めた範囲で一部負担金のみで受けることのできる治療です。それぞれの病気に対して、検査や治療内容、順序などが定められているため、その範囲内でのみ適用となります。
一方、自由診療(自費診療、保険外診療)とは、医療保険制度を用いない治療のことをいい、厚生労働省が保険適用の対象として認めていない治療方法・技術や、薬、材料を使用したもの全般が自由診療の対象となり、治療代は全額負担となります。

自由診療の
メリット・デメリット

自由診療の場合、保険診療と比べ高額な費用がかかることが多いです。しかしながら、保険診療では解決できない問題や、様々なご要望にお応えしやすいといった利点があります。
我が国の医療保険制度では原則として、対象となるのは病気や怪我のみとなっています。したがって、「噛みにくい」などの機能障害や、見た目に関わる美容・審美の領域、虫歯や歯周病などの予防・再発防止の観点に対しての治療は保険適用外となります。
医科の分野で心臓移植や義手・義足などの治療や美容整形、健康診断や人間ドックに保険が適用されないのと同じで、歯科領域ではインプラントやホワイトニング、矯正治療、セラミック治療などは自由診療となります。

自由診療における治療の一例

つめもの(ダイレクトボンディング)

虫歯を削った部分にその場でつめものをして修復する方法です。保険適用の方法と比較するとセラミック粒子の配合量が多い素材を使いますので、

  1. 経年的な着色・変色が少ない
  2. 強度が高いため欠けたり摩耗したりしにくい
  3. やや大きな虫歯の治療や歯の形を少しだけ変えたいといったご要望にも対応できる

といった特徴があります。

デメリット
歯ぎしりや食いしばりのある方・噛む力が強い方の場合は欠けるリスクがある
費用の目安
1本あたり ¥13,200〜39,600(税込)

かぶせもの
(セラミックインレー・クラウン)

神経を取った歯や広い範囲で虫歯がある場合、銀歯の中に虫歯がある場合などに使用されます。保険適用のかぶせものには銀歯と白いハイブリッドレジン(セラミック配合樹脂)のものとがありますが、自由診療におけるセラミック製の歯は、審美性(見た目)に優れるのはもちろん、汚れや細菌が付着しにくく、付着しても取れやすく、虫歯や歯周病のリスクを下げられるのが最大の利点です。
また、経年的な変色がほとんどないことも大きな特徴です。
銀歯の場合は、かぶせものの中で電流が発生することで銀歯の成分が溶けて、周りの歯ぐきが黒くなってきたり、アレルギーの原因になったりすることもありますし、銀歯の接着剤が分解されて虫歯になってしまうことも多いですが、セラミックの場合はこれらの問題はほとんどありません。
最近は、白いハイブリッドレジンのかぶせものも保険適用になってきていますが、強度に難があり、全ての方に使用できるわけではありません。

デメリット
歯ぎしりや食いしばりのある方・噛む力が強い方の場合は欠けるリスクがある
費用の目安
1本あたり ¥49,500〜176,000(税込)

インプラント

歯を失った部分をそのままにしておくと、「噛む」など本来歯が持っている機能が損なわれたり見た目が悪くなったりするだけでなく、隣り合っていた歯や噛み合っていた歯が移動することで噛み合わせがおかしくなったり、歯が弱ったりしてきます。したがって、歯を失った部分に対しては、原則としてブリッジや義歯(入れ歯)、インプラントといった人工の歯を入れて、見た目や機能の改善、周囲の歯の移動防止を図る必要があります。
ブリッジや義歯といった装置の場合は、いずれも装置に隣り合った歯に支えを求めるので、それらの歯に負担がかかりやすくなるという欠点がありますが、インプラントの場合は他の歯に負担を強いることがありません。
また、ブリッジや義歯と比較して、インプラントの方が遥かに「噛む力」を発揮しやすく、本来の歯と同じくらい「噛みやすく」なると言われています。

デメリット
治療期間がかかる、全身疾患の状態によっては適用外となる
費用の目安
1本あたり ¥220,000(税込)[埋入のみ、診断料・仮歯・かぶせもの等別料金]

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